浩悦庵とは

ご挨拶

歴史的美術文化の中心都市、京都においてその伝統美術を支えるべく、表装技術「表具」を基に事業を興しました矢口浩悦庵も、初代創業より今年ではや82年を迎えることができました。
これもひとえに、ご愛顧くださる皆々様のお陰と感謝し心から厚く御礼申し上げます。

「表具」と申しますと、古くは日本への仏教伝来とともに、隋唐の経典や仏教絵画の装飾として始められ、時代と共に移り変わるそれらを飾る「場所」であるところの建築様式に適応しながら、茶道などの興隆に伴い、やがては一般絵画墨蹟の装飾へと展開し、今日みるような和紙と織物で独特の美の世界を作り上げる見事な京表具に発展してまいりました。

わたくしども矢口浩悦庵は、これまで多くの歴史的美術工芸品の修復を手掛けて参りました。1987年の秋には、京都 鹿苑寺「金閣」を燦然と輝く姿に再現することに成功いたしました。その後も、矢口浩悦庵工房におきましては、「紙料液による古書画等の修復方法並びにその装置」で特許を取得いたしております。この特許は、現在は公開特許となっておりますが、弊社が開発したものです。本社工房ともに平成9年伏見区より上京区に移転後も、引き続き修復業務を展開しながら、新たなる美術工芸品(仏画・屏風や書院襖絵)の制作に加え、復元裂や復元金具を使用した表具。そして文化財複製品製作、文化財IPMサポート業務まで、お客様のご要望に沿いながら新しい分野にも挑戦しております。

これからも、先人の知恵と技術が集約された京表具の伝統を守りながら創意と工夫を凝らし、あらたなる修復技術の研究開発やそれらを担う後継者の育成等、皆様に喜んでいただける仕事を誇りとし、皆様の心を豊かにする作品を提供できるよう社員一丸となって取り組んでまいる所存でございます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

有限会社 矢口浩悦庵
代表取締役 矢口恵三